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じっくり進められ兄以上の期待

　市川厩舎長によると、両飛節が腫れることがあって、他の馬と一緒に調教することができなかったそうですが、今は症状も治まり、休みながら軽めに調教をすすめているそうです。再発の心配は余りないそうですが、ゆっくり進めているそうです。走るリズムやフットワークが良く、厩舎長も個人的に気に入っているそうで、半兄のオマリーよりもいい動きをしているそうです。奥平先生からも無理しなくてもいいと言われているそうで、馬体検査も見送って、じっくり進めていくそうです。

５代血統表

グラスワンダーUSA 栗毛　1995	Silver Hawk 鹿　1979	Roberto 鹿　1969	Hail to Reason	Turn-to
				Nothirdchance
			Bramalea	Nashua
				Rarelea
		Gris Vitesse 芦　1966	Amerigo	Nearco
				Sanlinea
			Matchiche	Mat de Cocagne
				Chimere Fabuleuse
	Ameriflora 鹿　1989	Danzig 鹿　1977	Northern Dancer	Nearctic
				Natalma
			Pas de Nom	Admiral's Voyage
				Petitioner
		Graceful Touch 鹿　1978	His Majesty	Ribot
				Flower Bowl
			Pi Phi Gal	Raise a Native
				Soaring
ハルカゼUSA 鹿毛　1989	Alydar 栗　1975	Raise a Native 栗　1961	Native Dancer	Polynesian
				Geisha
			Raise You	Case Ace
				Lady Glory
		Sweet Tooth 鹿　1965	On-and-On	Nasrullah
				Two Lea
			Plum Cake	Ponder
				Real Delight
	Euphrosyne 黒鹿　1976	Judger 鹿　1971	Damascus	Sword Dancer
				Kerala
			Face the Facts	Court Martial
				Vashti
		Sys Superstar 鹿　1970	Sea-Brid	Dan cupid
				Sicalade
			Feria	Toulouse Lautrec
				Feira de Rio[3-j]

父馬

グラスワンダーUSA

　15戦9勝、有馬記念（2回）、宝塚記念、朝日杯3歳Sを勝つなどマイルから長距離と万能な走りをみせたグランプリホース。有馬記念でメジロブライトを二度競り落としメジロでは親の敵的存在。引退後の2001年から種牡馬として供用され、2008年にスクリーンヒーロー（ジャパンC）、セイウンワンダー（朝日杯フュテュリティーS）と産駒が立て続けにG1を勝ち、種牡馬としての安定した地位を築いた。2009年JRAリーディングサイヤー第20位。

　1200から長距離まで手広く産駒が勝ち星をあげているが、基本は父系のロベルトの血が色濃く出ているせいか中長距離で、牝馬では母系のダンジクが強いのか1200での勝ち星が多くなっています。父同様に2歳戦から走り、古馬になっても力をみせる、息の長い産駒が多くなっています。上であげた2頭とサクラメガワンダーはいずれも母父がサンデーサイレンスと、濃いクロスが生じるものの、サンデー系牝馬との相性の良さをみせています。母父がアリダー系という点では新潟大賞典を勝ったオースミグラスワンと似ており、母系との相性は良さそう。

母馬

ハルカゼUSA

　28戦5勝、秋嶺S、茨城新聞杯を勝つなどダートのマイルで活躍した。1995年から繁殖に上がりハイランド牧場で繋養されていたが、2001年からメジロ牧場に繋養され、2002年のサオヒメからメジロ牧場の生産となります。2008年に用途変更となったため、9番仔である本馬が最後の産駒となります。

　9頭目の産駒となりますが、なかなか傾向が掴めないというのが正直なところ。母系はジャッジャー、シーバードと長距離血統ですが、アリダーが入ったせいか、産駒の勝ち星のほとんどがダートのマイル前後に。種牡馬が変わっても、そういった傾向が強いので本馬も同様にダートでマイル前後になりそう。

兄弟姉妹

No.	生年	写真	馬名	性	毛色	父	成績	所属厩舎
1	1996年		バージニアスカイ Virginia Sky	牡	栗毛	ドクターデヴィアスIRE 〔トゥルビヨン系〕	9戦0勝。	奥平真治 （美浦）
	1997年		種付けせず
2	1998年		ブライトスプリング Bright Spring	牡	栗毛	ティンバーカントリーUSA 〔ミスタープロスペクター系〕	10戦0勝、地方1勝。	奥平真治 （美浦）
3	1999年		クロウト Kuroto	牡	黒鹿毛	ペンタイアGB 〔ノーザンダンサー系〕	26戦3勝。	奥平真治 （美浦）
4	2000年		コチフカバ Kochifukaba	牡	黒鹿毛	カーネギーIRE 〔サドラーズウェルズ系〕	6戦0勝、地方1勝。	奥平真治 （美浦）
	2001年		種付けせず
5	2002年		サオヒメ Saohime	牝	青鹿毛	サンデーサイレンスUSA 〔サンデーサイレンス系〕	26戦3勝。繁殖にあがり、メジロ牧場で繋養。	高木　登 （美浦）
6	2003年		セイリュウシン Seiryushin	牡	栗毛	ダンスインザダーク 〔サンデーサイレンス系〕	1戦0勝。	奥平雅士 （美浦）
	2004年		種付けせず
7	2005年		メジロオマリー Mejiro O'malley	牡	黒鹿毛	アグネスデジタルUSA 〔ミスタープロスペクター系〕	23戦3勝、現役。追い込み一手の競馬で展開まかせのところもあるが、いよいよ本格化。	奥平雅士 （美浦）
8	2006年		フローラルウインド Floal Wind	牝	黒鹿毛	アグネスタキオン 〔サンデーサイレンス系〕	9戦0勝、地方2勝、現役。	奥平雅士 （美浦）
	2007年		種付けせず
9	2008年		メジロタロウ Mejiro Taro	牡	鹿毛	グラスワンダーUSA 〔ロベルト系〕	本馬。	未登録
	2009年		流産			スリリングサンデー 〔サンデーサイレンス系〕

奥平雅士厩舎（美浦）

　奥平真治元調教師を義父にもち、メジロとも縁がある関東の新鋭調教師。開業2年目でコイウタで初重賞制覇を飾ると、3年目で同じくコイウタで初Ｇ１と順調に成績を上げてきている。1年目からメジロの馬が入厩し、これまで順調に勝ち星をあげてきているが、メジロの主戦厩舎と言われるような更なる活躍を期待したい。騎乗依頼は横山典弘騎手と黛弘人騎手が抜けているが、松岡正海騎手や高橋智大騎手と上位ジョッキーにこだわらない依頼も目立っている。

年	出走数	1着	2着	3着	4着	5着	着外	勝率	リーディング	メジロ成績	メジロ勝率
2009年	265	25	20	21	24	19	156	.094	39位	2-0-2-2-3-7	.125
2008年	263	26	28	18	20	27	144	.099	30位	2-4-1-3-1-8	.105
2007年	259	31	20	19	14	14	161	.120	19位	0-0-2-0-0-10	.000
2006年	230	12	19	17	15	15	152	.052	-位	0-1-0-1-0-11	.000
2005年	167	9	12	12	12	12	110	.054	-位	3-1-6-1-0-13	.125

馬名の由来

　栃木県の山、太郎山（タロウサン）より。日本三百名山の一つで、古くから太郎山権現として登拝されており、日光三所権現の一つである。